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turbo717's Activity 

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Santiago de Compostela_1

香炉に火が点った。大音響。パイプオルガンが響き、朗々と歌われる音楽。ここスペインSantiago de Compostela大聖堂。


スペイン サンティアゴへの巡礼路 その第13夜 最終章

(巡礼11日目) Monte do Gozo(モンテゴーソ)《4.4km》からSantiago de Compostela(終点)まで。

ついに終点。昨日に続き、再度サンティアゴの町に到着。今度は徒歩にて。旧市街はごちゃごちゃとした細い道が入りこみわかりにくい。
サンティアゴ・デ・コンポステラ大聖堂(明日掲載)内の「栄光の門」の柱に手を押し当てて、無事到着したことを告げる。金色に輝く中央祭壇の裏手に回ると聖ヤコブ像がある。

早朝の到着ゆえ、聖堂内はがらんとしており、自由に見て回れるのがありがたい。正午近くになると、ミサが始まるため身動きできないくらいの大混雑となる。



botafumeiro
サンティアゴ・デ・コンポステラ大聖堂のボタフメイロ(Santiago de Compostela:botafumeiro)





日曜日の正午のミサは特別で、約1時間の祈りの後、ボタフメイロ(巨大な吊り香炉)が焚かれ、堂内はその煙で満たされる。
風呂もまともに入れずに旅をしてきた巡礼者たちの汗や体臭を清めるためにはじまったということであるが、現在はすっかり観光名物になってしまったようだ。

この日曜日とは別に、サンティアゴの年といわれる年(=サンティアゴが亡くなったとされる7月25日が日曜日の年、(直近では2004年,2010年))にあたる場合は特別に毎日、ボタフメイロが執り行われるようである。

閏年も計算に入れると、6年、5年、6年、11年周期でやってくる。次回は2010年(平成22年)で、以降2021,2027,2032,2038年・・・・と続く。






絵は(0° pm1:05 Google Earth 地名=Santiago de Compostela
 42.880447,-8.5456303) 

12:00の正午からミサが始まる。
11:50ころからすでに説教がはじまるが、大司祭など10数名がぞろぞろと隊列をくんで祭壇へ。
ミサの始まりで、この日11:30までにサンティアゴに到着した巡礼の国名と人数が、スペインの場合は地方名と人数が発表される。ハポン ドーズ(日本 2人)と発表されるようなイメージ。
12:50ころ天井からつるされ高い位置にあった、直径1mもあろうかおもわれる香炉がおろされる。
カテドラル中央の最も高い天井に滑車が2個付けられており、一方の滑車から伸び下りるロープの先端は5本に別れ、それぞれを5名の司祭が持つ。
降ろされた香炉は、赤いマントを着た大司祭5,6人がそれを囲み、火を点す。煙がモワッと立ち昇る。パイプオルガンがフォルテシモ(ff)で奏でられ、歌も始まる。
綱持ちの1人が香炉を振る。これを待って5人がロープを引く。香炉が最下部に来たとき、ロープを徐々に強く引くのだ。天井の滑車が勢いよく回る。
香炉につながれた滑車も回るため、香炉はいっそう振りを大きくする。これを10数回繰り返していくいくうちに、香炉が20mもあろうかとおもわれる左右の天井(教会建築を上から見た場合、十字の文字の左右方向)につくほど大きな振りとなる。
参列者は、天井を見上げる。その壮烈さといったらもう息をのむほどである。
香炉が目の前を通り過ぎるときは怖かったほどだ。
次第に振りも収まり、小さい振りになった時に、1人がそれをかかえるようにしてつかみ、体を1回転半(540°)して振りを完全に押さえる。
その瞬間会場から割れるような拍手が起こった。
ミサの終了である。参列者は立ち上がり、外に出る。香炉の儀式は5,6分である。

カテドラル内の通路は人1人がやっと通れるほどで、立錐の余地がないほど人が集まっている。



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